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講演会
1日2回、生物の専門家による講演会を行います。
200席・聴講無料(入場料は必要)
各回入替制・先着順


18日講演『漆黒の闇夜に浮かぶビントロング』
①10/18(土)14:00〜14:45 『漆黒の闇夜に浮かぶビントロング』 中林 雅さん 広島大学大学院統合生命科学研究科准教授。専門は動物生態学、熱帯生態学。高校生の時にボルネオ島でシベット(ジャコウネコ)と遭遇し、シベット研究者を目指す。 ボルネオ島のジャングルでシベットの研究をするうちに研究対象がイチジクになり、コロナ禍後は研究テーマが野生動物とマダニの関係に変遷している。 皆さんは「ビントロング」という動物をご存じですか?ビントロングは食肉目に属するシベット(ジャコウネコ)類の1種で、東南アジアの熱帯雨林に生息します。体毛は真っ黒でしっぽが長く、中型犬くらいの大きさです。樹高60メートル地点でも平気で昼寝するほど樹上生活に適応しています。尿がポップコーンのにおいがする(ポップコーンと共通する揮発性物質2-アセチル-1-ピロリンが含まれる)ことでも知られています。 こんなビントロングですが、熱帯雨林の樹上でおもに夜間に活動するので、野生下での生態はほとんど知られていませんでした。ボルネオ島の熱帯雨林での8年間にわたる行動観察と個体追跡


18日講演『甲殻類をめぐる創作活動が教えてくれること 〜文化甲殻類学放談〜』
②10/18(土)15:30〜16:15 『甲殻類をめぐる創作活動が教えてくれること 〜文化甲殻類学放談〜』 大土直哉さん 東京大学大気海洋研究所大槌沿岸センター助教。同センター内常設展示室「おおつち海の勉強室」室長。専門はクモガニ上科を主とするカニ類の分類学、岩礁藻場生...


19日講演『南半球のいきものたちの研究 アフリカ、オーストラリア、南アメリカ』
10/19(日)13:00〜13:45 『南半球のいきものたちの研究 アフリカ、オーストラリア、南アメリカ』 早川卓志さん 北海道大学大学院地球環境科学研究院・生態遺伝学分野・助教。 野生動物の行動、生態、進化をゲノム解析で研究しています。 チンパンジー、ニホンザル、コアラ、ハリモグラ、マーモット、オポッサムなどを研究してきました。 世界には約6700種の哺乳類が生息しています。そのうちの約150種が日本にいます。 シカがいて、イノシシがいて、サルがいて、クマがいて・・・当たり前のような光景ですが、日本を離れ、南半球に目を向けて見ると様相が異なります。 アフリカにはチンパンジーやカバやキリンが。オーストラリアにはコアラやカンガルーやカモノハシが。南アメリカにはナマケモノやオポッサムが。 日本から見たら、とても奇妙奇天烈な動物たちがいるものだと感じることでしょう。 しかし、南半球から見たらそれが当たり前で、むしろ日本の動物たちの方が奇妙に見えるかもしれません。 オーストラリアにはモモンガに似た有袋類であるフクロモモンガがいますが、フクロモ


19日講演『タコ・イカの世界に魅せられて』
10/19(日)14:30〜15:15 『タコ・イカの世界に魅せられて』 吉田真明さん 博士(理学) お茶の水女子大学、学振PD、国立遺伝学研究所を経て、島根大学生物資源科学部附属生物資源教育研究センター教授。 専門は系統分類学、進化生物学。主な著書に 「タコ・イカが見ている世界」 (創元社)。 みなさんはタコやイカと聞くとどのような姿を思い浮かべるだろうか。 スーパーで鮮魚として並んでいる姿か、既に切り身になっているか、水槽の中で泳いでいるか、それとも海の中だろうか。 日本ではタコ・イカが身近なこともあって、その不可思議な姿をいろいろな形で目にすることができる。 昨年から本を執筆する中で、改めてタコやイカの見せるいろいろな姿に心奪われることとなった。 タコ・イカの研究を始めてから20年が過ぎようとしているが、変わり者のその姿をうまく説明するのにいまだに苦労し続けている。 今回は日本の各所で見られるタコ・イカの姿に触れつつ、変わり者のタコイカたちが最先端の生物科学でも活躍している様子を紹介できればと思う。
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